ひろゆき 「福島に残ってる人は、家族の命より日銭が大事な人」:表現の自由

2ちゃんまとめサイトより。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1669995.html

949 :ひろゆき ◆HiROpooa8o (秘境の地):2011/10/13(木) 20:57:37.06 /vn/JKv40 ?S★(1076202)
福島の放射線の強い地域に残ってる人は、覚悟を決めてるのか、楽観的なのか、何も考えてないのか
3つのうちのどれかだと思うのですが、「仕事がある」とか言ってる人って、
目の前の日銭と自分や家族の人生を天秤にかけて、日銭を取ってるってことですよね。不思議。


967 :ひろゆき ◆HiROpooa8o (秘境の地):2011/10/13(木) 21:03:56.80 /vn/JKv40 ?S★(1076202)
だから、お金と引き換えに自分や家族の人生を諦めたってことですよね?
生活レベルが下がっても、生活保護貰いながら暮らしたほうがいいと思うんですけどねぇ。


5 :名無しさん@涙目です。(彦根城):2011/10/13(木) 21:13:14.50 id:HzZOKR1g0
これは叩かれるな

まあ、叩かれるわな。
自分としては西村博之氏の書き込みは叩かれて当然だし、いつも通り的外れに感じるが、それはほとんど気にならない。


それより、はてなブックマークにおける表現の自由に反するようなコメントに反発を感じる。以下いくつか引用。

こういう事言うムカつく人には、大型デモとかテロとかやらないと伝わらんのだろうなあと思ってしまう

しねばいいのにって久々に言いたくなった

守るものを持っていない人が発言するべきではないこと

こいつそろそろ口を慎んだ方が良いんじゃないのか

特に次のコメントがすごい。これこそ押し付け。まさにブーメラン。「やって悪いこと=違法なこと」という法の根本が分かってないのでは。法と道徳を混同しているともいえる。

ひとそれぞれ考えがあるんだし、個人の考えを押し付けてはいけない。「言っていい事」と「悪い事」があるって事を覚えてほしい

はてなブックマークで、もっとも多くの星がついて評価されているコメント。

俺は福島県民を代表してコイツをブン殴る。逮捕されても構わない。

実際にこういうことをやる奴を逮捕してくれる法=国家があるというのは有難いことだ。


まあ、これはネタとして放置するとしても、次のコメントも評価されている。

自分には理解できない行動をしてる人に対して、自分には想像つかないそれぞれの事情があるんだろうなと思い至らないあたり、いかにも自分以外は全部馬鹿と思ってる人らしい浅慮さ。

自分としては上に引用したような反表現の自由的なコメントにこそ「自分以外は全部馬鹿と思ってる人らしい浅慮さ」を感じる。
これについてはジョン・スチュアート・ミル『自由論』(読書メモ参照)の引用を。

議論を禁止するときはかならず、自分の無謬性を想定することになるのである。[…]人間が間違いをおかしやすい事実は一般論としてはつねに認識されているが、具体的な問題を扱う際には、はるかに軽視されている。(p.45)

また事実としても自分は以前読んだホリエモン勝間和代氏との鼎談本で西村氏は自分の頭の回転の遅さを理解していたような印象を受けたが。それを分かった上でこの書き込みのように騒ぎを起こす才能("釣り"の才能)を活かそうと思ってるんじゃないだろうか。炎上マーケティングというやつだ。


もちろん自分と同じ意見のコメントもある。

いちいちはみ出した言説を咎め合うより、いろいろな人がいろいろなことを好き勝手言い合う方が健全。

「こういうこと言うな」って人が多くて気持ち悪い。いうくらいいいじゃんか。

内容についてはどうあれ、言いたいことを言うのはたいへん結構なことだ


これについても『自由論』の引用を。

人間の判断の強みと価値はすべて、たったひとつの性格、間違っていたときにそれを正すことができるという性格に依存しているのだから、人間の判断に頼ることができるのは、間違いを正すための手段がつねに用意されているときだけである。(p.51)

人は無謬ではないこと、正しい意見のほとんどは真理の一面をつかんでいるにすぎないこと、反対意見を完全に自由に比較した結果でないかぎり、意見の一致は好ましくないこと
[…]といった原則は、[…](p.127)


『自由論』は19世紀の本でリベラリズムの古典中の古典などと言われるが、まだまだ日本の社会では理解されていないのではないか。これはいつもの「日本はまだ近代社会ではないのではないか」という疑問に通じる。

自由論 (光文社古典新訳文庫)

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そこまで言うか!

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