2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ日本ではリフレ政策(インフレ目標)が効かないのか?:安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之

SYNODOSより。 『円高が好きな人たちの「正体」とは? ―― 安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之』 http://synodos.livedoor.biz/archives/1901440.html エコノミストの安達氏と経済学者の飯田氏(駒沢大)の対談。「円高は日銀のせいだ」という岩田規久男氏(…

伊東光晴『日本の伏流』

2011年に出版された本を紹介する40冊目。前回まで紹介していた高橋洋一氏と同様「経済+政治ニュース」の本として伊東光晴氏の単著の読書メモを。伊東氏は6冊目に紹介したケインズ学会編、平井俊顕監修『危機の中でケインズから学ぶ』の執筆者の一人でもある…

高橋洋一『財務省が隠す650兆円の国民資産』

2011年に出版された本を紹介する39冊目。前回紹介した『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』に続いて高橋洋一氏。今回は36冊目の『官愚の国』と同様に高橋氏のベースである官僚批判本。2011年の高橋氏の著書ではベストかな。財務省が隠す650兆円の国…

高橋洋一『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』

2011年に出版された本を紹介する38冊目。前回紹介した高橋洋一、三橋貴明『大震災で日本は金持ちになるか、貧乏になるか』に続いて高橋洋一氏。今回は少し傾向が変わって確率統計についての記載が結構ある本。高橋氏が東大経済学部でベイズ推定を勉強してい…

高橋洋一、三橋貴明『大震災で日本は金持ちになるか、貧乏になるか』

2011年に出版された本を紹介する37冊目。前回紹介した『官愚の国』に続いて高橋洋一氏。今回は三橋貴明という人と章ごとの分担執筆になっている。三橋氏の本ははじめて読んだが「信用できない」という印象を受けた。高橋氏の方はいつもの重複ぶりで新しい話…

高橋洋一『官愚の国』

2011年に出版された本を紹介する36冊目。前回紹介した『高橋教授の経済超入門』に続いて高橋洋一氏。本書は『さらば財務省!』(2008)から延々と出し続けている官僚批判本の一冊。氏の官僚批判本はどれも似たようなものだが、本書は特に重複が激しく新しい内…

高橋洋一『高橋教授の経済超入門』

2011年に出版された本を紹介する35冊目。前回紹介した『これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本』に続いて高橋洋一氏。本書は経済ニュースのキーワードを解説する日本経済入門本という位置づけだが、実際はいつもの「増税反対、日銀法を改正してイン…

高橋洋一『これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本』

2011年に出版された本を紹介する34冊目。前回紹介した『この経済政策が日本を殺す』に続いて高橋洋一氏。本書も似たような内容の本。高橋氏の著書は、数は多い一方、内容の重複っぷりは半端ない。これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本 (アスコムBOO…

高橋洋一『この経済政策が日本を殺す』

2011年に出版された本を紹介する33冊目。前回紹介した岩田規久男氏が自分の中では「経済ニュース担当」という位置づけだが、「経済+政治ニュース担当」なのが高橋洋一氏。経済政策に関しては二人の主張は結構共通している。高橋氏は経済政策を政治過程に基…

岩田規久男『ユーロ危機と超円高恐慌』

2011年に出版された本を紹介する32冊目。今回は岩田規久男氏。岩田氏の本は2011年にたぶん5冊出ていてそのうち4冊は紹介したが、未読だった最後の一冊を読んだので紹介したい。11冊目として紹介した『デフレと超円高』を岩田氏の2011年ベストと推していたが…

猫ひろしのマラソン・カンボジア代表としてのオリンピック出場はなぜ応援されないのか?

2ちゃんまとめサイトより。 http://kanasoku.blog82.fc2.com/blog-entry-21934.html 元の記事は週刊ポスト。 http://www.news-postseven.com/archives/20120213_87642.html カンボジア人記者「猫ひろしに代表になって欲しい人いない」 2012.02.13 07:00 「感…

小松正之『日本の鯨食文化』

2011年に出版された本を紹介する31冊目。昨日の『海は誰のものか』に続いて小松正之氏。小松氏はもともと捕鯨問題に関する国際的な交渉の日本側の中心人物として有名になった人だ。なのでクジラ関係の著書がかなり多い。本書はその最新の一冊といえる。小松…

小松正之『海は誰のものか』

2011年に出版された本を紹介する30冊目。昨日松岡正剛『日本のもと 海』を紹介したつながりで、今日は以前からこのブログで参照している元水産官僚の小松正之氏を。自分の漁業関係の知識はすべてこの人に由来する。といっても去年読み始めたばかり。読み始め…

松岡正剛 監修『日本のもと 海』

2011年に出版された本を紹介する29冊目。今日も昨日の『アートな言葉』に続いて松岡正剛氏の本だが、雰囲気が変わって子ども向けの本。しかし、意外とあなどれない。結構知らないことが書いてあった。日本のもと 海作者: 松岡正剛出版社/メーカー: 講談社発…

松岡正剛『アートな言葉』

2011年に出版された本を紹介する28冊目。昨日の『リスクな言葉』に続いて松岡正剛氏の本を。昨日のエントリーに書き逃したが、松岡氏の日本文化論については私がまだ手をつけていないので(未読なので)、それらの本はこのブログでは紹介の対象にはなっていな…

松岡正剛『リスクな言葉』

2011年に出版された本を紹介する27冊目。松岡正剛氏については本ブログでは『多読術』を引用してきた(以前のエントリ:本を速く読むにはどうしたらいいか?)。私が松岡氏を読み始めたキッカケは氏のブログ「千夜千冊」だろう。人名とか書名で検索すると、こ…

インド、女児殺しの習慣:カルチュラルプルーラリズム(文化多元主義)、マルチカルチュラリズム(多文化主義)とは何か?

AFP通信より。 http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2856993/8439008 インド、女児殺しの慣習による危機 2012年02月11日 11:11 [・・・] デブダ(Devda)村やその近隣に暮らすほぼ全員が、古くから続く女児殺しの存在を知っている。インド社会の…

本を速く読むにはどうしたらいいか?:個人的経験に基づく速読術

従来から言われていることだろうが、私の経験に基づく速読術をメモしておく。「そもそも速く読んでどうする?」という問題は措いておいて。 (1)たくさん読む ふつうに読んでいれば読書自体に熟練するので速くなる。結局これが最良の速読術(読書術)だと思われ…

ポジティブ・フィードバック、ネガティブ・フィードバックとは何か?

先日、夏野剛『i Phone vs. アンドロイド』についての読書メモを載せた。この本の解説を書いていたまつもとあつし氏本人と思われる方にそのエントリをブックマークしていただいた。そのエントリで解説については夏野氏のポジティブ・フィードバックとネガテ…

「搾取される感じがするものはとにかくもう嫌なんですよ」:単なる無知と本質を突いてる部分とがある

togetterより。 「搾取される感じがするものはとにかくもう嫌なんですよ」 http://togetter.com/li/255204おもしろかったのでコメントしてみる。推敲などしていないので荒っぽいが。 ●アッパーミドルうんぬん 知識なさ過ぎ。想像力なさ過ぎ。ジョン・ロール…

夏野剛『i Phone vs. アンドロイド』

2011年に出版された本を紹介する26冊目。佐々木俊尚氏に続いてネットでの有名人夏野剛氏の著書を。初めて読んだ夏野氏の著書は『iモード・ストラテジー』だったと思うが読んだキッカケは思い出せない。今は批判するために読んでいるような状態。iPhone vs. …

佐々木俊尚『キュレーションの時代』

2011年に出版された本を紹介する25冊目。今回は24冊目まで取り上げていたホリエモンを私が読むキッカケ(『ライブドア資本論』(2005))になった佐々木俊尚氏を。 ではその佐々木氏を読むキッカケは何だったかと言うと、CNETか何かに連載していた記事を読んで名…

堀江貴文、上杉隆『だからテレビに嫌われる』

2011年に出版された本を紹介する24冊目。今回も23冊目堀江貴文『ホリエモンの宇宙論』に続いてホリエモン。これで2011年に出版されたホリエモンの著書9冊がやっと終わった。やってみたら意外と長かった。他の8冊についてはページ末の関連エントリ一覧を参照…

堀江貴文『ホリエモンの宇宙論』

2011年に出版された本を紹介する23冊目。今回も22冊目堀江貴文『ホリエモンとりあえず最後の言葉』に続いてホリエモン。堀江氏の著書は何十冊あるか知らないが、そのほとんどを読んでいる私としては「最高傑作はどれか?」と訊かれれば、まず本書を挙げるだ…

堀江貴文『ホリエモンのとりあえず最後の言葉』

2011年に出版された本を紹介する22冊目。今回も21冊目堀江貴文『成金』に続いてホリエモン。堀江氏の本を紹介するのももう7冊目だ。私が堀江氏の本のどこに読む価値を見出しているかについては以前のエントリホリエモンの人気の理由は何か?を参照。本書は7…

若者の「結婚離れ」・・・2011年婚姻数、戦後最低:「若者の○○離れ」の本質は何か?

2ちゃんまとめサイトより。http://alfalfalfa.com/archives/5148730.html 元記事はJ-CAST。http://www.j-cast.com/2012/02/01120502.html 若者の「結婚離れ」・・・2011年婚姻数、戦後最低 2011年は「震災で『絆』が深まり、結婚する人が増える」などと指摘…

堀江貴文『成金』

2011年に出版された本を紹介する21冊目。今回も20冊目堀江貴文、成毛眞『儲けたいなら科学なんじゃないの?』に続いてホリエモン。私が堀江氏の本のどこに読む価値を見出しているかについてはこのエントリを参照。成金作者: 堀江貴文,佐藤秀峰出版社/メーカ…

堀江貴文、成毛眞『儲けたいなら科学なんじゃないの?』

2011年に出版された本を紹介する20冊目。今回も19冊目堀江貴文、茂木健一郎『嫌われ者の流儀』に続いてホリエモン。私が堀江氏の本のどこに読む価値を見出しているかについてはこのエントリを参照。そこで堀江氏の特徴の一つに過剰な合理主義を挙げた。科学…

堀江貴文『収監』

2011年に出版された本を紹介する19冊目。今回も18冊目堀江貴文、茂木健一郎『嫌われ者の流儀』に続いてホリエモン。私が堀江氏の本のどこに読む価値を見出しているかについてはこのエントリを参照。そこで書いたことだが、本書の中で堀江氏は「なぜ国から痛…