堀江貴文『お金はいつも正しい』

2011年に出版された本を紹介する17冊目。今回も16冊目堀江貴文『0311再起動』に続いてホリエモン。私が堀江氏の本のどこに読む価値を見出しているかについては以前のエントリを参照。その中で堀江氏の特徴として合理主義とコンサマトリーな価値観を挙げ、この二つが組み合わされている点が優れていると述べた。本書はその二つのうちの合理主義の表れといえる。本書で堀江氏は住宅ローン・貯金・生命保険など「お金」関係の非合理な通念(常識)を批判している。ただこのような合理主義だけなら身に付けている人は多い。そこにコンサマトリーな価値観が組み合わさることが必要だ

お金はいつも正しい

お金はいつも正しい

堀江貴文『お金はいつも正しい』(2011)双葉社 ★★

『0311再起動』に続いて堀江貴文氏。本書は「おカネ」について。なぜ今さらこのテーマ?という感じだ。
『新・資本論(2009)などで散々やってきてもう新しいネタはないだろう。案の定、無内容で読む価値はないだろう。堀江氏の本で、これほどレベルの低いのは久しぶりかな。


主な内容は「お金は信用だ」とか、住宅ローン・貯金・生命保険などの常識の批判とか、ギャンブルの控除率とか、生保もギャンブルとすると控除率は宝くじと同じくらい(50%)だとか、ベーシックインカムとか。


なお、各章の冒頭にその章の導入にあたるマンガがついている。本文がこれ以上ないくらい簡単なのに、マンガにする理由がどこにあるのか疑問。そういうレベルの読者向けにつくった本ということなのか。