経済(学)

スカイマークサービス簡略化へ:予期と制度

2ちゃんまとめサイトより。 http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1715121.html 元記事はスポニチ。 http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/05/31/kiji/K20120531003366440.html スカイマーク「機内での苦情受け付けない」「丁寧な言葉遣い義務…

河野太郎「東電の値上げは断れます」は問題:ダブルスタンダードによる取引コストを考慮してない

河野太郎氏のブログより。 「東電の値上げは断れます」 http://www.taro.org/2012/03/post-1174.php 東京電力が、4月1日から電力料金を上げたいという手紙を、契約者に送っている。具体的には、ビル・工場などの特別高圧(標準電圧20,000ボルト以上)およ…

なぜ日本ではリフレ政策(インフレ目標)が効かないのか?:安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之

SYNODOSより。 『円高が好きな人たちの「正体」とは? ―― 安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之』 http://synodos.livedoor.biz/archives/1901440.html エコノミストの安達氏と経済学者の飯田氏(駒沢大)の対談。「円高は日銀のせいだ」という岩田規久男氏(…

伊東光晴『日本の伏流』

2011年に出版された本を紹介する40冊目。前回まで紹介していた高橋洋一氏と同様「経済+政治ニュース」の本として伊東光晴氏の単著の読書メモを。伊東氏は6冊目に紹介したケインズ学会編、平井俊顕監修『危機の中でケインズから学ぶ』の執筆者の一人でもある…

高橋洋一『財務省が隠す650兆円の国民資産』

2011年に出版された本を紹介する39冊目。前回紹介した『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』に続いて高橋洋一氏。今回は36冊目の『官愚の国』と同様に高橋氏のベースである官僚批判本。2011年の高橋氏の著書ではベストかな。財務省が隠す650兆円の国…

高橋洋一『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』

2011年に出版された本を紹介する38冊目。前回紹介した高橋洋一、三橋貴明『大震災で日本は金持ちになるか、貧乏になるか』に続いて高橋洋一氏。今回は少し傾向が変わって確率統計についての記載が結構ある本。高橋氏が東大経済学部でベイズ推定を勉強してい…

高橋洋一、三橋貴明『大震災で日本は金持ちになるか、貧乏になるか』

2011年に出版された本を紹介する37冊目。前回紹介した『官愚の国』に続いて高橋洋一氏。今回は三橋貴明という人と章ごとの分担執筆になっている。三橋氏の本ははじめて読んだが「信用できない」という印象を受けた。高橋氏の方はいつもの重複ぶりで新しい話…

高橋洋一『官愚の国』

2011年に出版された本を紹介する36冊目。前回紹介した『高橋教授の経済超入門』に続いて高橋洋一氏。本書は『さらば財務省!』(2008)から延々と出し続けている官僚批判本の一冊。氏の官僚批判本はどれも似たようなものだが、本書は特に重複が激しく新しい内…

高橋洋一『高橋教授の経済超入門』

2011年に出版された本を紹介する35冊目。前回紹介した『これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本』に続いて高橋洋一氏。本書は経済ニュースのキーワードを解説する日本経済入門本という位置づけだが、実際はいつもの「増税反対、日銀法を改正してイン…

高橋洋一『これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本』

2011年に出版された本を紹介する34冊目。前回紹介した『この経済政策が日本を殺す』に続いて高橋洋一氏。本書も似たような内容の本。高橋氏の著書は、数は多い一方、内容の重複っぷりは半端ない。これからの日本経済の大問題がすっきり解ける本 (アスコムBOO…

高橋洋一『この経済政策が日本を殺す』

2011年に出版された本を紹介する33冊目。前回紹介した岩田規久男氏が自分の中では「経済ニュース担当」という位置づけだが、「経済+政治ニュース担当」なのが高橋洋一氏。経済政策に関しては二人の主張は結構共通している。高橋氏は経済政策を政治過程に基…

岩田規久男『ユーロ危機と超円高恐慌』

2011年に出版された本を紹介する32冊目。今回は岩田規久男氏。岩田氏の本は2011年にたぶん5冊出ていてそのうち4冊は紹介したが、未読だった最後の一冊を読んだので紹介したい。11冊目として紹介した『デフレと超円高』を岩田氏の2011年ベストと推していたが…

ポジティブ・フィードバック、ネガティブ・フィードバックとは何か?

先日、夏野剛『i Phone vs. アンドロイド』についての読書メモを載せた。この本の解説を書いていたまつもとあつし氏本人と思われる方にそのエントリをブックマークしていただいた。そのエントリで解説については夏野氏のポジティブ・フィードバックとネガテ…

「搾取される感じがするものはとにかくもう嫌なんですよ」:単なる無知と本質を突いてる部分とがある

togetterより。 「搾取される感じがするものはとにかくもう嫌なんですよ」 http://togetter.com/li/255204おもしろかったのでコメントしてみる。推敲などしていないので荒っぽいが。 ●アッパーミドルうんぬん 知識なさ過ぎ。想像力なさ過ぎ。ジョン・ロール…

ギリシャでホームレス急増:ギリシャの住宅ローン残高・住宅ローン金利・不動産価格の推移

ロイターより。 ギリシャでホームレス急増(字幕・18日 01:40) ※動画なので貼り付けていません http://jp.reuters.com/video/2012/01/20/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%81%A7%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%82%B9%E6%80%A5%E5%A2%97%E…

東洋経済新報社編集部『震災からの経済復興』

2011年の本15冊目。今回も14冊目養老孟司ほか『復興の精神』に続いて震災関連の本書を。以前東電 実質国有化へ:賠償スキームと送発電分離案というエントリで紹介した八田達夫氏の東電賠償スキームは本書で読んだものだった。 また、この読書メモには書いて…

橘玲『大震災の後で人生について語るということ』

2011年の本を紹介するシリーズ13冊目。12冊目岩田規久男『経済復興』に続いて震災関連の本書を。橘氏のプロフィールはよく分からないが、もともと金融機関か何かでサラリーマンをやっていたようだ。その経験にもとづいていると思われるが、著書のほとんどが…

岩田規久男『経済復興』

2011年の本を紹介するシリーズ12冊目。今回も11冊目『デフレと超円高』に続き岩田規久男氏の本を。2011年はやはり大震災関連の本を読むことになったが、これもその1冊。岩田氏の本なので復興のための経済政策について。経済復興: 大震災から立ち上がる作者: …

岩田規久男『デフレと超円高』

2011年の本を紹介するシリーズ11冊目。今回も10冊目『福澤諭吉に学ぶ思考の技術』に続き岩田規久男氏の本を。本書の一部を面倒くさくなって飛ばし読みしてしまったので再読しようかとも考えている。私が面倒くさくなってしまったのは第2章で岩田氏が円高の原…

岩田規久男『福澤諭吉に学ぶ思考の技術』

2011年の本を紹介するシリーズ10冊目。今回は9冊目『経済学的思考のすすめ』に続き岩田規久男氏の本を。福澤諭吉に学ぶ 思考の技術作者: 岩田規久男出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2011/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含…

岩田規久男『経済学的思考のすすめ』

2011年の本を紹介するシリーズ9冊目。今回は5冊目の小島寛之『数学的思考の技術』と似たタイトルの本書の読書メモを。本書のいう「経済学的思考」とは仮説演繹法のこと。仮説演繹法は非常に重要な概念である。以前のエントリ参照。本書を読んだ当時の自分は、…

松井彰彦『不自由な経済』

2011年の本を紹介するシリーズ8冊目。今回は3〜5冊目として紹介した小島寛之氏の師匠でもある松井彰彦氏(東京大)の本を。専門はゲーム理論。エコノメトリック・ソサエティのフェローなので、確実に日本最高の経済学者の一人といえる。しかも日本人フェローの…

根井雅弘『20世紀をつくった経済学』

2011年の本を紹介するシリーズ7冊目。6冊目として紹介したケインズ学会編『危機の中でから学ぶ』では経済思想史・経済学史の不毛さを感じたが、私が著書を定期的に読んでいる唯一の経済思想史家が本ブログでも何度か登場している根井雅弘氏(京都大)だ。 日本…

ケインズ学会編、平井俊顕監修『危機の中でケインズから学ぶ』

2011年の本6冊目。今回は3冊目の小島寛之監修『マンガ ケインズ』と同じくケインズについての本書を。危機の中で〈ケインズ〉から学ぶ――資本主義とヴィジョンの再生を目指して作者: 浅田統一郎,小野善康,間宮陽介,伊東光晴,若田部昌澄,伊藤誠,塩野谷祐一,根…

小島寛之『数学的思考の技術』

2011年の本5冊目。『マンガ ケインズ』と『景気を読みとく数学入門』に続いて小島寛之氏。数学的思考の技術 (ベスト新書)作者: 小島寛之出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2011/02/08メディア: 新書購入: 45人 クリック: 1,031回この商品を含むブログ …

小島寛之『景気を読みとく数学入門』

2011年出版の本の読書メモをシリーズで載せている。その4冊目。前回の『マンガ ケインズ』に続いて小島寛之氏。景気を読みとく数学入門 (角川ソフィア文庫)作者: 小島 寛之出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2011/03/25メディア: 文庫購入: 26人 クリッ…

小島寛之監修、細川敏之作、石田おさむ画『マンガ ケインズ』

今回からしばらく2011年に出版された本の読書メモを載せていこうと思う。既に載せたものとして内田樹・中沢新一・平川克美『大津波と原発』と山田奨治『日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか』がある。まず最初の一冊は最近エントリを書いていたケインズに…

伊東光晴、根井雅弘『シュンペーター』

シュンペーター―孤高の経済学者 (岩波新書)作者: 伊東光晴,根井雅弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1993/03/22メディア: 新書購入: 3人 クリック: 24回この商品を含むブログ (17件) を見る 伊東光晴、根井雅弘『シュンペーター』(1993)岩波書店 ★★★ 吉…

ジョン・ケネス・ガルブレイス『ガルブレイスわが人生を語る』

ケインズとガルブレイス、ケインズとシュンペーターについて書いたが(これとこれ)、シュンペーターとガルブレイスの関係はどうなのかというとハーバード大での同僚ということになる。シュンペーターは大教授、ガルブレイスは講師という差はあるが。表記の自…

八田達夫、高田眞『日本の農林水産業』

今回は本ブログで何度も参照した表記の本の読書メモを載せておきたい。以下の3つのエントリは本書の農業・林業・水産業の各章の内容に基づいたもの。各エントリの内容はこのメモのサブセットになっているが、文章自体は各エントリの方が分かりやすくしたつもり…